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トマトファームで伝説を作った男 in オーストラリアのスタンソープ

CHECK

僕がワーキングホリデーでオーストラリアに行ったのは2012年頃なので、情報が古くなっており今とは違う可能性があるのでご注意ください!

トマト狩りを毎日毎日エブリシングルデイ。真夏の暑い中ファームジョブは重労働。

これはそんな真夏日を迎える少し前、初夏の頃にトマト畑で伝説を作った一人の男の物語である…。

トマトファームで伝説を作った男

第一章・はじまり

ファーム仕事を探していた私は、夏の初めにスタンソープという町に到着した。ブリスベンから内陸へバスで2時間、何もないのんびりとした小さな町だ。

アコモデーション(宿舎)が間接的に仕事を斡旋しているということだったので、宿泊しながら仕事の連絡が入るのを待った。

 

そして1週間ほど待った頃、初めてのファーム仕事の連絡が入った。

朝5時。ドアを力強く叩く音。

ドンドンドン!ドンドンドン!
「仕事行くぞ!!!」

ええっ!?仕事って分かるの当日の朝なの!?wwwヾ(´¬`)ノシ
まあ一応「毎日すぐ仕事行けるように朝は起きといてね」みたいなことは言われてたけどもwwwwwwヾ(´¬`)ノシ

と5分で支度をしていざ初仕事へ。

初めてのファーム仕事

初めての農作業は「トマトの苗の手入れ」

植えてあるトマトは苗によって育ち方が違う。それらをある程度均等にするために、育ちすぎている背の高い苗をカットしてトマトたちの身長を揃えるという仕事だ。同時に根元に生えた雑草も抜いていく。

 

この日のメンバーは6人。主に日本人と韓国人だ。

長いカマボコ状に膨らんでいる土壌の列を一人一列担当し、トマトの手入れをしながらみんな進んで行く。

しかしこの長いカマボコ土壌、とてつもなく長い。軽く百メートル以上は前方に伸びている。そこに数十センチ間隔で小さなトマトが無数に植えられているのだ。その列は同じように横に果てしなく存在しているのだから「一生終わらないんじゃないかな…」と気も遠くなってくる。

 

何事もそうだが、初めのうちは結構楽しいものだ。皆初めての農作業を楽しみながら和気あいあいと仕事をしていた。だがそのうち農作業が重労働だということに気づき、黙々と雑草を抜いては少し背の高いトマトの苗をちぎって進む。

作業の姿勢は皆それぞれだが、四つんばいで膝をついて作業をしているものもいれば、コンビニの前でたむろしているヤンキーのような姿のものもいる。

ひらめき

そんな中、ある男が閃いたように突然"新しい姿勢"を開発し始めた。"姿勢"は直接その作業効率に影響し、かつ身体への疲労にも関わってくる重要なもの。

男はいくつか姿勢を試しては変え、試しては変え。

それを数回繰り返してしばらくしたとき。カマボコ状に膨らんだ土の上に横向きに腰掛けるような姿勢、つまり椅子に座ったような形になり、そのまま片手で苗を手入れして前方にずれていく。どうやらこの形に落ち着いたようだ。

私の目には確かに彼の姿勢が一番楽なように見えたが、皆はすでに他のことを考える余裕がないほど疲れていて彼のことをあまり気にしていないようだった。

そこで事件は起きた

そうして数時間。すでに何列かは終えている。

今回も同じように列の先、ゴールに辿り着いた。そしてまた同じように横の列へ移動し、引き返すように進むだけ。

もう何時間同じ作業を繰り返しているのだろう…。そんな顔で疲れきった皆が「…さて次の列に行こうか。」と腰をあげ、すでに作業を終えた列を振り返った。

 

と、その時!!

誰か一人がこう叫んだ。

 

「おい見ろよ!!あの列だけトマトが全部へし折れてやがるぜ!!!」

 

その一人が叫ぶと同時に、皆の目は「トマトが全滅させられた一列」に釘付けになった。

 

そう、トマトが全滅した列を担当していたのは、つい先ほど新しく座りながら進むスタイルを考案した彼だった。座りながら進んでいたため、手入れをしたトマトを尻で踏み潰しながら次の苗を手入れしていたのだ。

その日から彼は「トマトキラー」と呼ばれるようになった。

~クビになった伝説の男~

トマトを全滅させたその男は、当然だがたった一日でクビになった。

彼は次の仕事になるズッキーニ狩りをさせてもらうまでにかなり後回しにされ、数週間待たされましたとさ。

おしまい。

大事なポイント(人生において)

ファーム仕事は簡単にクビになります(・∀・)

そもそも仕事が始まるときにちゃんとした契約がなされているわけではなく、当日の作物の様子を見て農家のオーナーが「今日は何人必要なんだけど、そっちのアコモデーションに働けるやつ何人いる?」みたいな感じで結構テキトーに召集されます。

季節的に仕事量が安定してくれば毎日決まった仕事になるんですが、それまでに一度ファーマーに嫌われると大変。ファームは一つだけではないのでいくつかある場所のうちどれかを回してもらえるのですが、アコモデーション側としてもファーマーに嫌われるやつを紹介したくないので、どこにいってもクビになるようであれば「お前にはもう紹介してやらねえ!」ってなります(・ω・)

しかも結構「移動のときのんびり歩きすぎ」みたいな小さい理由でクビになったりします、オーストラリアのクセに。まあ完全にオーナーの人柄次第なんですが(・ω・)

ということで、ファーム仕事はそこそこ頑張ってる感を出しつつ上手くやりましょう!笑